[憂愁・MENUへ]

[憂愁TOP]

(Copyright by Y・HIDAKA)
さんに御協力頂いて居ります。

gunkanki



航空機用ゴーグル(保護眼鏡)



航空機用ゴーグル





  このゴーグルは航空機用の物である。ゴーグルとは要するに保護眼鏡のことであるが、 特にこのゴーグルを必要としたのは、複葉機時代の風防も何も無い時代の必需品 であった。高々度になれば外気温度から顔も目も 守らなければならない。それはと言うのは、空というものは高度が上昇するほどに 気温が下がり、1.000mで6℃ずつ温度が下がって行くのである。地上が例えば摂氏30度の時 、6.000m上空では−6℃になる。更に上昇すれば更に下がる事となるので、どうしても 飛行帽、飛行眼鏡、マフラーなどは無くてはなら無い必需品となる。 その他にも空中戦になった時、機体に被弾した破片などが飛散した時に、目などを負傷したら 最悪の事態に陥るため、絶対に必需品なのである。

  しかし、風防を備えた航空機でもゴーグルは必需品であった。 敵の銃弾などで遮風板や風防などを撃ち抜かれた時、破片などから目を守るなどの役目を果たす 重要なものなのである。目をやられたらパイロットは致命傷なのである。命を落とす確立がとても高かった。 通称「鷲の目」「鷹の目」などと称され、ガラスは二重になっており間に曇り止めと 破損時の飛散を防ぐためのゼラチンが注入されていた。





航空機用ゴーグル

坂井三郎中尉負傷時の飛行帽と飛行眼鏡・T


航空機用ゴーグル

坂井三郎中尉負傷時の飛行帽と飛行眼鏡U


  昭和一七年(一九四二年)八月七日、ガダルカナル島上空の空中戦で、 八機のSBD艦上爆撃機ドーントレスの一六挺から放たれた12.7ミリ機関砲弾 が遮風板を吹き飛ばし一発は直接頭蓋骨斜めに削り取り、更に一発が飛行眼鏡 の枠に命中し、進路が変わった弾丸が頭蓋骨を削り、割れたガラスを目 に浴びる重傷を負い、何度も出血多量で意識を失いながらも、 瀕死の重傷をものともせず五時間にも及ぶ苦闘の末、操縦桿を握り続け愛機と共に ラバウル基地までたどり着くという奇跡の生還をする。この飛行眼鏡が無かったら、間違い無く頭が粉々に 噴き飛んでいたであろう。坂井中尉の運と生命力と飛行眼鏡が成し遂げた奇跡の生還だった。 現在この飛行帽と飛行眼鏡は米テキサス州フレデリックスバーグの博物館に寄贈され展示されている。


(更新/2005/12/05) 師走の午後記す。 Homepage owner kanno





参考文献 
徳間書店・刊『日本陸海軍基幹兵器大全より』

【 Page Top▲先頭へ戻る】